私の物作りの原点

編んだり縫ったり、アクセサリーやリメイクお洋服を作る岩切エミとの連載よみもの。日曜日更新。

またどこかで出会えることをエビは楽しみにしています。

冬至も過ぎると、日差しが明るくなってる気がします。私は、毎年恒例の年明け早々に始まる清澄白河のギャラリー「楽庵」での個展のため、古いカシミアのセーターと格闘しています。私にとってはこの個展が終わる1月の終わりが一年の切り替え時になっています。誰かがいらなくなったカシミアのセーターに手を加えて、可愛いものに生まれ変わって誰かのところに行く。作りながらウキウキします。

「捨てるにはもったいない」から始まった小さな行動が、こんなに長く続くとは思ってもみなかったこと。この行動はこれからも愛を持って続けていきたい。もったいないからリメイクしちゃおう~が私の物作りの原点になりました。

さて、一年と数ヶ月「にちようびのエビ」にお付き合いありがとうございました。今回が最終回です。毎週読んでくださった皆さま、私の拙い文章を校正してくれたもも、この場を提供していただいたペンギンデザインの平野さん、ありがとうございました。またどこかで出会えることをエビは楽しみにしています。

いい日曜日を。

自分は「一度始めたことを続けるのが得意」なのだとずっと思ってきたけれど、最近「終わらせるのが苦手」なんだと気が付いた。だからわたしにとっては、最終回を迎えること自体が大きな一歩。この終わりが、新たな始まりになりますように。読んでくださって、ありがとうございました。(もも)

岩切エミ
大阪生まれ。多くのファッションメーカーの商品企画、開発に携わり、99年にオリジナルブランド を立ち上げリメイクを中心とした物作りする。
著書に『ちょっと かぎ針編み』『アクセサリークロッシェ』『大人のドールつくり』など。
Instagram:@emi_i.tokyo

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