編んだり縫ったり、アクセサリーやリメイクお洋服を作る岩切エミとの連載よみもの。日曜日更新。
可愛い物にするまでの過程はとても長いです。
ただいまアトリエでは、急げ急げでカシミアシリーズの制作真っ只中。シーズンなのでしょうがないなと思いつつ、間に合うのかとドキドキしています。
虫に喰われたりシミが付いたりして誰かが着なくなったセーターを、可愛い物にするまでの過程はとても長い。ダメージ部分を切り取り、色を合わせて、それらをパーツを作ってくれる人へ送り、出来上がってきたパーツを組み合わせながら繋いでいく。ひとつひとつの作業は大したことないようだけど、悩みながらの作業なので時間がかかる。
「誰よ！こんな事考えた人！」と自分に文句言いながら手を動かすのが、このシーズンにはおきまり。完成してお店で可愛いとお客さまに言ってもらえる時がやっぱり嬉しくて、またやっちゃうのよね～。がんばろ。
いい日曜日を。
学生時代、バイト先の映画館でポスターをくるくると丸めビニールに入れる業務があった。それを初めてやった時「そうだよね。誰かが袋に入れるんだよね」と、当たり前なのに驚いたのを覚えている。当たり前って案外気が付かないんだな〜。（もも）
岩切エミ
大阪生まれ。多くのファッションメーカーの商品企画、開発に携わり、99年にオリジナルブランド を立ち上げリメイクを中心とした物作りする。
著書に『ちょっと かぎ針編み』『アクセサリークロッシェ』『大人のドールつくり』など。
Instagram：@emi_i.tokyo
